胃腸内科

胃腸内科大腸内視鏡検査を受けられる方へ

大腸内視鏡検査って?

肛門から内視鏡を挿入して、盲腸までの大腸と小腸の一部を直接観察し、病変を見つけるために行います。
もし病変が見つかれば、良性の病変とがんを区別するため、一部をとって顕微鏡で調べる検査(生検)を行います。早期がんなら検査と同時に治療(手術)することもできます。 

  • 内視鏡検査は患部を直接観察することができ、さまざまな病変を発見できます。
    *潰瘍・ただれ・ポリープ・炎症・がん など
  • 平坦な病変でも色をつけることにより発見できます。
大腸

当院使用機器

ファイバースコープ

経鼻胃カメラ、NBI拡大内視鏡

とにかく細いです。ただし大腸は挿入の仕方にコツがあり、『空気を入れない、腸を伸ばさない』が大切です。『検査はもう済んだんですか』と言われる患者様もたくさんおられます。

ファイバースコープ

ファイバースコープ

大小様々なタイプのファイバースコープを用途に合わせて使用しています。

内視鏡洗浄消毒装置

強酸性水 内視鏡洗浄消毒装置

院内感染が問題になっている昨今ですが、当院では血液検査とこの洗浄器で防御策をとっています。

洗浄消毒装置

ホルマリンガス殺菌機

低温殺菌機で熱に弱い医療機器の殺菌を行う装置です。

心電図

心電図

検査前に心電図をとり、状態を確認して検査を行います。

苦痛のない大腸検査のための工夫

  1. 無空気挿入+直線挿入法

    挿入時は空気を入れないで最短距離で奥まで観察します。
  2. 安全な鎮静剤

    検査の不安感を取り除く為、少しうとうとする程度の鎮静剤を使用します。
  3. 洗腸の工夫(大腸内をからっぽにする事)

    ジュースのような飲みやすい水薬にしました。「たくさんの水を飲むのが苦手」という方には、約半分の量の水薬で行う方法もございます。

検査を受けなかったら?

病気の発見が遅れ、治療が遅れたり適切な治療が受けられず、手遅れにあることがあります。大腸がんでも早期に発見すれはほとんど治ります。

Dukes(デュークス)分類

A:がんが大腸壁内にとどまるもの

B:がんが大腸壁を貫くがリンパ節転移のないもの

C:リンパ節転移のアルもの

D:腹膜・肝・肺などに遠隔転移のあるもの

*大腸の壁の中にがんがどの程度深く入っているかでがんを分類

検査前の血液検査

検査の前に偶発症や合併症の予防のため、血液検査を行い以下のことを調べます。

貧血ではないか・血がとまりやすか・感染症(肝炎・梅毒など)にかかってないか

*感染症が陽性でもガイドライン沿って機器を洗浄・消毒しているので問題無く検査を受けていただけます。

偶発症・合併症

細心の注意をはらって検査を行いますが、まれに以下のような偶発症や合併症を生じることがあります。

前処理による合併症

大腸の狭いところがあるとき、下痢や腸管洗浄液を飲むことにより、ごくまれに腸閉塞症状が現れることがあります。この場合強い腹痛や何回もしたりします。

検査時に用いる薬や注射の副作用

不安や緊張を柔らげたり(鎮痛剤)、痛みを和らげる(鎮痛剤)のための薬んにより次のような症状が現れることがあります。

悪心・嘔吐・口渇・物忘れ・目がちらちらする・頻脈・尿閉

内視鏡による偶発症

内視鏡を大腸に挿入しますので、腸管をこすったり、腸が伸びたりして次のような偶発症を生じることがあります。

穿孔(腸に穴があくこと)・出血

小・大腸内視鏡検査に伴う偶発症の発生頻度
総発生頻度 0.069%(2038人)うち大腸検査内視鏡による死亡者数 0.00088%(26人)
(日本内視鏡学会偶発症対策委員会報告 1998〜2002年)

*万一合併症が生じた場合は、それに対して迅速に対応します。

次のような方はお申し出ください

  • 心臓病およびその疑いのある方、高血圧症・糖尿病の方
  • 必要であれば、検査前に心電図をとります。

  • 血をかたまりにくくしたり、サラサラにする薬(ワーファリン・パナルジンなど)のお薬を飲んでいる方
  • 検査前の1週間、休薬が必要ですので、かかりつけ医に相談して、許可をもらって休薬してください。

  • 常用している薬がある方
  • 休薬が必用な場合があります。

  • 緑内障・前立腺肥大症・甲状腺異常・喘息・アレルギー体質の方

検査までにすること

  時 間 準 備
検査前日 朝 食 通常どおり、食べて下さい。(消化の良いものを食べてください。)
昼・間・夕食 検査食を食べて下さい。
就寝前(午後10時) 緩下剤をコップ1杯いじょうの水で服用してください。
検査当日 朝食(絶食) 喉がかわいたり空腹感があれば、水分はとっていただいてもかまいません。
午前 時 マグコロール等張液1800mlを服用してください。この時間以降は、絶食です。

電車・バス・タクシーでお越しください。検査後、目の焦点が合わなかったりフラつくことがありますので、マイカー・バイク・自転車などは避けてください。

ご注意

*指示通りに準備が出来なかった方や、薬を使用しても水のような便にならなかった方は、診察が受けられないことがありますので、検査当日、必ず申し出てください。

*わからないことや、薬を服用されて気分が悪くなった時には、すぐにご連絡下さい。

来院後

検査の前の大腸の運動を止める注射をします。
また、通常、不安や緊張を和らげたり(鎮痛剤)、痛みを和らげる(鎮痛剤)のための薬は用いませんが、腸管に癒着があり痛みの強い場合は必要に応じて用いることがあります。

検査

ベットで横になった姿勢で、肛門から内視鏡を挿入して、腸管の中の盲腸まで観察します。

  1. 大腸に空気を入れて、腸管を広げながら内視鏡を挿入します。
  2. 検査時間は10〜15分です。
    ただし、過去に腹部手術をしたことのある人で、共感癒着があると多少時間がかかります。

病状により、以下の検査を行うことがあります。

  1. 病変を見つけやすくするために、青い色素液をまくことがあります。
  2. 尿・便が青っぽくなることがあります。

  3. 病変を見つけたときに、良性か悪性を調べるために、病変から2〜3mm大の粘膜を採取
    (生検)することがあります。

ポリペクトミー

ポリープをポリペクトミーという手法で検査中に治療してしまうことも可能です。

  • ① ポリープを内視鏡で発見。
  • ② スネアをかけます。
  • ③ スネアを締めます。
  • ④ 通電して切り取ります。
  • ⑤ 回収して検査します。

検査後10〜20分ほど待合室でお休みいただきます。

検査後の注意

  • 目がチラチラしたり、物が二重に見えたり、フラつくことがあります。車の運転・機械の操作などは避けてください。
  • のどが乾く場合があります。
  • お腹が張ったり、傷みのある方はトイレに行ったり、右下にして横になったり腹ばいになったりして空気を出すと楽になります。
  • 検査後の体調の変化(出血・腹痛・アレルギー症状など)や心配なことがあれば、お申し出ください。

ポリペクトミーを受けた方へ

  • ポリープを切除した場所には電気熱による傷(焼灼潰瘍)ができます。
  • 一定期間、消化の悪い物や炭酸飲料のように腸管を刺激するような飲み物は避けてください。
    1日分の食事がセットになった腸管への刺激が少ない術後専用の食事「ポリエクトミール」を利用すれば、食事をあれこれ心配する必要がありません。
  • タバコやお酒、刺激物・香辛料なども傷口から出血が生じる危険性がありますので一定の期間は禁止です。
  • 遠方への外出・出張・厳しい運動および入浴の制限をする場合があります。

検査安静室

大腸検査の準備は個室でリラックスして行っています。下剤が効いてきて大慌てということはありません。
検査後、ゆっくり休んで帰ってください。

2020 © Gクリニック

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