旅行や仕事の変化、急激なストレスで排便リズムが狂って、便が詰まってしまうもので、浣腸やひどいときには病院での摘便を要することもあります。しかし、一過性で後々まで続くものではなく、便秘薬の服用は要さないものです。
何らかの便秘薬や食事療法を要する慢性の便秘で、タイプごとにそれぞれ対策を考えなければなりません。
これまでの便秘は放っていても大事にいたることはありませんが、症候性便秘は腸の中にガンなどのできものなどができて狭くなってしまう便秘です。何度もトイレに行くのに便は出ないでおなかが張る(テネスムス症状)、細い便になってしまい、出血するといった症状のときは要注意ですから、自己判断で下剤を買ったりせずに大腸肛門科専門医のいる医療機関で大腸検査を受けましょう。
発芽玄米でダイエットもゲット
繊維の多い食事をバランス良く、一度にたくさんとるのではなく、食事の度に適量とるのが良いと思います。難しく考えず、『煮物が良さそう』と気軽に取り入れてみてはいかがでしょう。
また、主食も発芽玄米などの雑穀をうまく利用すると、飽きも来ず、おいしく続けることができます。
腸内細菌を増やして、腸の動きを活発にさせることです。すぐに思いつくのが動物性乳酸菌であるヨーグルトでしょう。しかし、もっと昔から日本人の腸に馴染んだ腸内細菌補助食品があります。それは味噌、納豆、発酵性漬物(すぐき、糠漬、キムチなど)などの植物性乳酸菌です。植物性乳酸菌は動物性乳酸菌に比較して胃酸に強く、大腸まで生きたまま届きます。大腸で活性化した植物性乳酸菌は乳酸を分泌し、適度に大腸を刺激し便通を促します。良いことはそれだけではありません。しっかりした腸内細菌叢は腐敗菌の増殖を抑えて、発ガンの予防効果や食中毒の予防にも働いてくれます。 昔からの日本人の玄米、味噌汁、納豆などはタンパク質も多く摂れ、塩分さえ注意すればパーフェクトなものだったということです。昔の日本人には便秘の方が少なかったのでしょう。
起きてすぐにコップ2杯くらいの水や牛乳を飲みましょう。これは蠕動運動を呼び起こす習慣をつけて行くことにつながります。
忙しく仕事に追われる毎日、朝食も抜いて職場、学校に行ってしまう場合は、蠕動運動が起きにくかったり、せっかくの便意を我慢して消してしまうことになり、常習性便秘のきっかけになります。
1日に30分くらいのゆっくりしたウォーキングなどがいいでしょう。膝、腰に不安のある方はスイミングや歩行浴がお勧めです。これも、ゆっくりと45分位運動しましょう。それに、何より継続とリズムが大切ですから自分に合った方法で、友人や家族と一緒に楽しみながら行いましょう。
食事だけでは少し便秘の改善が難しい、そんな時には安全な便秘薬から始めてみましょう
センナ類(アントラキノン系)、アロエ、大黄:即効性ですので市販薬によく使用されていますが、習慣性があるので常用せず、一時的な使用に止めましょう。
何らかの便秘薬や食事療法を要する慢性の便秘で、タイプごとにそれぞれ対策を考えなければなりません。
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